ホンダ トゥデイ セルモーター修理

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ホンダ トゥデイの修理の続きです。

 

お客様より、

「エンジン始動時にセルが回らない。」

「キックでエンジン始動しようとしても、エンジンがかからない。」

「何回かキックしたら、キックが固くなって蹴れなくなった。」

との事で、バイクをお預かりしました。

 

今回はセルモーター周りを見て行きます。

セルモーターが固着していて、衝撃を与えないと動きません。

まずはセルモーターを外します。

 

 

写真の中央にあるのがセルモーターです。

キャブを取り外して作業しました。

固定はボルト2本だけです。

 

取り外したセルモーター。

交換前提なのですが、一応中を確認してみます。

 

モーター系はブラシが削れたカスなどが詰まったり、

ブラシの接点の通電不良で固着したり、

内部のベアリングが固着して動かないと言ったケースがあります。

 

ブラシの残量は。。。まぁ少ないですがまだ使えるレベルです。

モーターの中心部も確認してみます。

 

ブラシとの接点部です。

コンミュテータと言われる部分ですが、少しすり減っています。

が、まだ使えるレベルです。

ここの形状とブラシの形状が違うと接点不良を起こしたりするので。。。

細めのペーパーで少し表面を削って掃除します。

 

当たりムラが見えてきました。

使えない事もないですが、セルモーターを新品に交換します。

とりあえずバラしたセルモーターは掃除したので、元通り組み込んでおきます。

 

このブラシを入れ込む部分が少しコツがいります。

入ったと思ったら片側のブラシが上手く入っていなかったり。。。と。

専用の工具があるのでしょうが、いつも細いマイナスで対応しています。。。

 

元通り組み上げて、車体の戻しておきます。

次はスターターピニオンギアを確認します。

 

スターターピニオンはクランクケース内にあります。

 

ちょうどセルモーターの反対側ですね。

カバーを外します。

 

このカバーの下から出てくるのがスターターピニオンです。

知恵の輪のような感じで、ゆっくり取り外します。

真っ直ぐ引き抜くだけでは外れない場合があります。

 

このスターターピニオンはワンウェイ方式になっています。

一定の回転方向だとギアの位置が移動する。と言ったイメージです。

通常時はこの状態で、画像上側のギアとセルモーターのギアが噛み合っています。

セルモーターが回ると、その遠心力で画像下側(本体真ん中あたり)のギアが下方向へ移動。

この移動したギアがクランクのギアと噛み合いエンジン始動。

セルモーターの回転が止まると、移動したギアが元の位置に戻る。

と言う動きをしています。

 

結構重要なパーツで、ここの動きが悪いとセルモーターを回しても、

「ウィーーーン」と空回りしたりします。

 

綺麗に掃除して注油しておきました。

 

 

元通り組み上げて完成です。

※画像はクランクのギアとプーリーケースも取っています。
スターターピニオン奥のセルモーター部分も確認する為に外しました。

 

クランクケースも取り付け、セルモーターを回してみます。

 

無事にエンジン始動しました。

セルの動きも普通です。

次にキックスタートもしてみましたが、キックペダルも軽く下りるようになっています。

これでとりあえずは良さそうです。

 

注文したセルモーターが届いたら交換します。

 

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